保健科学部臨床検査学科の豊川真弘教授らの研究論文が「Scientific Reports」に掲載されました。

 「Identification and antimicrobial susceptibility profiles of Nocardia species clinically isolated in Japan(日本国内の臨床材料より分離されたノカルジア属菌の菌種同定と薬剤感受性プロファイル)」

【研究概要】
 ノカルジア属菌は、悪性腫瘍患者などの感染防御能の低下した患者において致死的な感染症を引き起こします。ヒトに感染症を引き起こすノカルジア属菌は54菌種(同じ仲間の菌が54種類あるということ)が知られていますが、日本における原因菌種の実態や、有効な抗菌薬(薬剤感受性プロファイルと言います)については明らかではありませんでした。本論文では、日本で良く分離される菌種とそれぞれの菌種における薬剤感受性プロファイルを明らかにしたとともに、質量分析装置がノカルジア属菌の菌種同定(菌種名を決定すること)に極めて有用であることを示しました。

DOI:https://doi.org/10.1038/s41598-021-95870-2