保健科学部理学療法学科の高橋仁美教授が執筆に関わった研究論文が「Progress in Rehabilitation Medicine」に掲載されました。

「Functionally Relevant Threshold of Quadriceps Muscle Strength in Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease(慢性閉塞性肺疾患における大腿四頭筋筋力の機能的な限界閾値)」


【研究概要】
男性の慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者113名対象に、「この値を下回ると運動耐容能が低下する可能性が高い」という大腿四頭筋(QF)の筋力(QMS)の閾値を特定した。QFの等尺性最大随意収縮(QMVC)を測定し、その体重比(QMVC-BW)、身長の2乗との比(QMVC-H2)、body mass index(BMI)との比(QMVC-BMI)を計算。運動耐容能の指標は、6分間歩行距離(6MWD)を採用し、6MWD < 350mを運動耐容能低下と定義。閾値の算出はROC分析を用い、高い特異度(> 0.90)かつその中で最大の感度となる値を閾値とした。ロジスティック回帰分析にて、年齢と呼吸困難の影響を調整した条件で、QMVCとQMVC-H2は6MWDと有意な関連を示した。 ROC分析の結果、すべてのQMVCパラメーターの曲線下の面積(ACU)は同等であった。運動耐容能の低下を予測するための、QMVCおよびQMVC-H2の閾値は、それぞれ26.2kg、9.6kg/m2だった。QMSの閾値は、臨床家が、QMSが6MWD ≥ 350mを達成するために不足しているかどうかを評価すること、呼吸リハビリテーションにおいて、筋肉増強運動に重点を置くべきかどうかを判断する指標として利用可能である。

DOI https://doi.org/10.2490/prm.20210008