保健科学部理学療法学科の楠本泰士准教授らの研究論文が「Plos One」に掲載されました。

 「Relevant factors of self-care in children and adolescents with spastic cerebral palsy(痙直型脳性麻痺児におけるセルフケアの関連要因)」

【研究概要】
 脳性麻痺児は上肢機能が障害されていることが多く、日常生活の多くの機能が制限されています。食事動作や歯みがき動作などのセルフケアに上肢の機能が関係することは知られていますが、脳性麻痺の麻痺タイプや粗大運動能力、上肢の器用さなどを総合的に検討した調査はこれまで行われていませんでした。本論文では、日本の痙直型脳性麻痺児の握力や上肢の器用さ、上肢や粗大運動能力の分類、麻痺タイプなどを総合的に調査し、日常生活で行っているセルフケアには利き手の粗大な器用さと粗大運動能力、年齢が関連していることを明らかにしました。また、実際にできるセルフケアには利き手の粗大な器用さと粗大運動能力が関連していることを明らかにし、臨床応用する際の上肢の器用さの評価の重要性を示しました。

DOI:https://doi.org/10.1371/journal.pone.0254899