診療放射線科学科の田代雅実助教(筆頭著者)、五月女康作准教授、山品博子講師らの研究論文が日本臨床救急医学会雑誌に掲載されました。
【論文タイトル】
外傷全身CTにおける上肢挙上困難例に対するdual-energy CTの有用性の検討
【論文概要】
外傷全身CT撮影時の上肢ポジションは、体幹部の横に配置(下垂位)されることが一般的であり、これによるX線吸収やアーチファクトの増加は、被ばく線量の増大や、画質劣化による画像診断への影響が報告されています。今回、1度の撮影で2つの異なる線質(管電圧)を用いることができるdual-energy CT(DECT)を用いて上肢下垂位での影響をファントムベースで検証し報告しました。現在多くの施設で導入されているsingle-energyCT(SDCT)と比較して、DECTは上肢からのアーチファクトの低減が認められ、臨床においても画質改善につながるものであり、被ばく線量低減の可能性をも示唆されました。また、DECTは造影剤の識別が可能であり、出血や血管異常にたいする迅速な診断と治療方針の決定に寄与することが考えられました。
論文掲載情報
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsem/28/0/_contents/-char/ja
研究成果が掲載されました
2025/04/01
診療放射線科学科