臨床検査学科の義久精臣教授らの研究論文が『Canadian Journal of Cardiology』に掲載されました。
【論文タイトル】
Collagen triple helix repeat-containing protein 1 is a novel biomarker of right ventricular involvement in pulmonary
hypertension
Collagen triple helix repeat-containing protein 1は肺高血圧症に伴う右心不全に関するバイオマーカーとなる
【論文概要】
心臓の線維化は、心不全において重要な病態である。近年、Collagen triple helix repeat containing protein 1(CTHRC1)が、心臓線維化に関わる重要な蛋白として同定された。我々は、モノクロタリン誘発性右心不全動物モデルの右室ではCTHRC1発現が亢進し、免疫染色にてCTHRC1は右室線維化領域に一致して発現することを示した。次に、右心不全バイオマーカーとしての意義を探索するため、肺動脈性肺高血圧症患者(n = 46)、慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者(n = 64)とコントロール(n = 20)の血液を用いてCTHRC1濃度を測定したところ、肺高血圧症においてCTHRC1濃度が有意に上昇しており、さらに右心機能を示すTricuspid lateral annular peak systolic velocityやRight ventricular fractional area changeと有意に関連していた。今回の検討により、CTHRC1が右心不全バイオマーカーとなることが示唆された。
本研究は、本学循環器内科学講座の教員と共同で実施しました。
福島県立医科大学研究成果HP:
https://www.fmu.ac.jp/univ/kenkyuseika/research/202405.html
PubMed URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38692430/
論文URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0828282X24003374?via%3Dihub
研究成果が掲載されました
2024/06/04
臨床検査学科