理学療法学科の阿部浩明准教授が責任執筆者である研究論文が「J Stroke Cerebrovasc Dis.」に掲載されました。

論文タイトル
Predictors indicating the continuous need for a knee-ankle-foot orthosis in stroke patients at 1 month after onset.
発症後1か月の脳卒中患者における膝-足首-足の装具の継続的な必要性を示す予測変数

【論文概要】
 脳卒中後重度片麻痺例に対して長下肢装具を用いた歩行再建はすでにガイドラインで推奨される治療ですが、本人用の長下肢装具を作製する際には各症例の運動機能を評価し予後を推定し作製の必要性を慎重に判断すべきです。しかし、亜急性期にどの程度回復するかの予測は極めて難しく、長下肢装具を作製すべきかどうかの判断に迷うことは少なくありません。この研究では10病日に長下肢装具が必要であった症例を対象として、30病日の長下肢装具の継続的な必要性の有無をアウトカムとした場合に、関連する因子は何であるかを大規模な臨床データから探索したものです。この研究では麻痺側下肢筋力、感覚障害の重症度、contraversive pushingの重症度などが30病日の長下肢装具の必要性を予測し得る指標になると結論づけられました。特に、端座位からの自動運動での麻痺側膝関節伸展角度が30病日の長下肢装具の継続使用の必要性を高い精度で予測できることを報告しました。

doi: 10.1016/j.jstrokecerebrovasdis.2023.107425.
PMID: 37952269

論文はこちらからダウンロード可能(期間限定)です。
https://authors.elsevier.com/a/1i3xP3lH44q9P2