臨床検査学科の義久精臣教授(共著者)らの研究論文が『Canadian Journal of Cardiology』に掲載されました。

 論文タイトル:Prognostic role of circulating LTBP-2 in patients with dilated cardiomyopathy: a novel biomarker reflecting         extracellular matrix LTBP-2 accumulation
        血中LTBP-2は心筋内LTBP-2を反映し、拡張型心筋症における予後予測バイオマーカーとなる 

【論文概要】細胞外マトリックス蛋白であるLTBP-2の拡張型心筋症における意義を検討した。131名の拡張型心筋症と44名のコントロール群の血中LTBP-2を測定。また拡張型心筋症の心筋生検組織の免疫染色を行い、LTBP-2陽性領域を定量化した。拡張型心筋症はコントロールより血中LTBP-2濃度が高く、血中LTBP-2濃度は心筋内LTBP-2陽性領域と相関した。生存曲線解析では血中LTBP-2濃度高値群、心筋内LTBP-2陽性領域高値群がそれぞれの低値群よりも植込み型補助人工心臓植え込み/心臓死が多く、多変量解析では血中LTBP-2濃度、心筋内LTBP-2陽性領域のそれぞれが独立した予後予測因子となった。拡張型心筋症において血中LTBP-2濃度は心筋内LTBP-2発現を反映し、予後不良と関連する。

 本研究は、本学循環器内科学講座の教員と共同で実施しました。

 https://www.fmu.ac.jp/univ/kenkyuseika/research/230601.html

 論文URL: https://doi.org/10.1016/j.cjca.2023.05.015