作業療法学科 林博史教授らの研究論文が「Current Alzheimer Research」誌に掲載されました。

 Comparing Medial Temporal Atrophy Between Early-Onset Semantic Dementia and Early-Onset Alzheimer's Disease
Using Voxel-Based Morphometry: A Multicenter MRI Study
(早発性の意味性認知症とアルツハイマー型認知症におけるVBMを用いた側頭葉内側部の萎縮の比較 ~多施設MRI研究~)

【研究概要】
 意味性認知症は進行性失語を特徴とする認知症で前頭側頭葉変性症に分類されます。早発性の意味性認知症(EOSD)とアルツハイマー型認知症(EOAD)は臨床症状が重複する場合があり、特に早期には鑑別が難しいことがあります。両者は治療法が異なるため、より侵襲が少なく安価なバイオマーカーによる鑑別が求められます。我々はMRIのvoxel-based specific regional analysis system for Alzheimer’s disease (VSRAD)を用いて側頭葉内側部の萎縮の程度と左右差を両者で比較しました。その結果、側頭葉内側部の萎縮の程度および左右差はEOSDで大きいことが明らかになりました。MRI(VSRAD)はEOSDとEOADの鑑別に有用であると考えられます。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35996258/