診療放射線科学科の福田篤志准教授が筆頭著者を務めた研究論文が「Journal of Applied Clinical Medical Physics」に掲載されました。

Reducing stray radiation with a novel detachable lead arm support in percutaneous coronary intervention
(経皮的冠動脈インターベンションにおける鉛腕サポートの空間線量低減効果)

【研究概要】
 経皮的冠動脈インターベンションにおける循環器内科医の被曝は高く、臨床の手技を妨げることのない放射線防護具の開発が望まれている。本研究では、従来から使用されてきたアクリル製の患者用腕置に装着可能な脱着式かつ防水の鉛シート(Detachable Lead Arm Support: DLAS)を株式会社保科製作所と共同開発し、床から80 cm、100 cm、120 cm、140 cm、160 cmの高さにて遮蔽効果を計測した。その結果、従来から使用されてきた鉛カーテンの遮蔽率が95.9% (80 cm)、95.5% (100 cm)、83.7% (120 cm)、26.0% (140 cm)、19.6% (160 cm)であったことに対し、新しく開発したDLASを鉛カーテンに加えることで、遮蔽効果は96.0% (80 cm)、95.8% (100 cm)、93.8% (120 cm)、71.1% (140 cm)、47.1% (160 cm)まで増加した。DLASは臨床の手技を妨げることがなく、循環器内科医の頸部や胸部・腹部の被曝線量の低減に貢献することができる。

Journal of Applied Clinical Medical Physics
http://doi.org/10.1002/acm2.13763