保健科学部診療放射線科学科の三輪建太教授、山尾天翔助手、附属病院の小池笑也診療放射線技師、吉井斗輝也診療放射線技師らの研究論文が「Medical Physics」に掲載されました。

 「Determination of optimal regularization factor in Bayesian penalized likelihood reconstruction of brain PET images using [18F]FDG and [11C]PiB(18F-FDGおよび11C-PiBを用いた脳PETイメージングに対するBPL画像再構成法の最適な罰則関数の決定)」

 近年、陽電子放出断層撮影(PET)画像再構成法として、最尤推定に基づく統計的画像再構成法であるordered subsets expectation maximization(OSEM)法に代わり、ベイズの定理(条件付き確率)を用いた最大事後確率推定に基づく罰則付き最尤推定法であるBayesian penalized likelihood(BPL)法が臨床に導入されている。BPL法は本来トレードオフの関係にあったPET画像の画質と定量精度を両立することが可能である。BPL法においてユーザーが唯一コントロールできるパラメータは罰則関数であるβ値である。検査目的や放射性薬剤ごとに最適なβ値を決定する必要があり、これまで18F-FDGを用いた腫瘍PET検査を中心に検討されてきた。本研究では、脳PET検査を対象としたBPL法の最適なβ値の決定方法を提案した。さらに、アルツハイマー病の診断を目的とした18F-FDGおよび11C-PiB PET検査のための最適なβ値(18F-FDG, 200; 11C-PiB, 450)をファントム試験と臨床試験を通じて明らかにした。

 URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35246870/