理学療法学科の森下慎一郎教授(共著者・責任著者)らの論文がFukushima Journal of Medical Science」に掲載されました。

【論文タイトル】
Effect of increased fear of falling on falls in patients undergoing HD: A narrative review(血液透析患者における転倒に対する転倒恐怖感の増大の影響:ナラティブレビュー)

【論文概要】
 本総説の目的は、血液透析(HD)を受けている患者の転倒につながる恐怖心(FOF)増大のメカニズムに関する現在の知識をまとめることである。血液透析患者は地域在住の高齢者と比較してFOFが高くなっている。さらに、FOFの増加は身体活動および身体機能の低下と相関している。血液透析患者のFOFは過去の転倒および将来の転倒と関連している可能性があり、FOFが一定の閾値を超えると転倒リスクが急激に増加することが報告されている。FOFの増加は、身体活動の低下や身体虚弱と相互作用し、歩行中の下肢筋活動に影響を与えることで、転倒リスクの増加につながる根本的なメカニズムとなる可能性がある。血液透析患者におけるFOFの増加と転倒の関係を明らかにするには、さらなる研究が必要である。血液透析患者の転倒リスクを特定するには、FOFの定期的な臨床評価が不可欠である。

URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/fms/advpub/0/advpub_24-00014/_article