診療放射線科学科の大葉隆講師(筆頭著者)と佐藤久志准教授の研究論文が令和6年6月付で国際誌の「Radioprotection」に掲載されました。

【論文タイトル】:
The existence of permanent facilities for nuclear disaster medicine progresses the development of manuals regardless of the years of designation elapsed(原子力災害医療のための恒久的な施設の存在は、指定の経過年数に関係なく、マニュアルの開発を進展させる。)Radioprotection, 59(2), 88-94, 2024.

【論文概要】
 我々の報告は、原子力災害医療の常設施設の存在、施設運営マニュアルの運用、原子力災害医療指定からの経過年数の関係を明らかにすることを目的として実施されました。現状として、原子力災害医療の質を確保するためには、原子力災害発生時に必要となる施設整備が世界的に進められておりますが、原子力災害医療の常設施設の存在と施設運営マニュアルの運用との関係は、原子力災害医療の分野では明らかにされておりませんでした。本報告では、2021年9月、全国の原子力災害関連病院53施設(有効回答率49.1%)へ回答をお願いして、オンラインアンケートにて26施設から回答を得ました。原子力災害医療のための常設施設は、指定年数が短い施設の方が指定年数の長い施設よりも有意に多い傾向が見られました。また、原子力災害医療に関する常設施設の存在は、指定からの経過年数にかかわらず、マニュアルの開発を含む原子力災害医療に対する組織的な認識を促進しました。本報告の結論として、常設施設の存在は原子力災害に対する組織の備えにとって重要な因子であることを示しました。

 日本国内では、原子力災害への対応が継続して実施されております。日本国内に、稼働の有無に関係なく原子力発電所が設置されているため、原子力災害への備えと、原子力災害への柔軟な医療提供が、多くの医療施設へ求められております。

論文掲載雑誌 https://www.radioprotection.org/