理学療法学科の森下慎一郎教授らの研究論文が「BMC Cancer」に掲載されました。

【論文タイトル】
　Pretreatment quality of life and survival in patients　with lung cancer: a systematic review and meta-analysis
（肺癌患者における治療前のQOLと生存率：系統的レビューとメタ解析）

【論文概要】
　このメタアナリシスは、肺がん患者における治療前のグローバルQOL（Global　Quality of Life）および身体的、社会的、役割的、感情的、認知的QOLを含む機能的QOLが死亡リスクに及ぼす影響を調査することを目的とした。CINAHL、Scopus、PubMedの各データベースにおいて、創刊から2022年12月までに発表された論文を対象に文献検索を行った。その後、肺がん患者における治療前のQOLと死亡リスクとの関係を調査するために、事前に定義された適格基準に基づいて11の研究を選択した。治療前の全体的、身体的、社会的、役割的、感情的QOLは、以下のように死亡リスクと有意に関連していた： グローバルQOL（ハザード比[HR]=1.08 95％信頼区間[CI]=1.03-1.13）；身体的QOL（HR = 1.04 95％CI=1.02-1.05）；社会的QOL（HR = 1.02 95％CI=1.01-1.03）；役割QOL（HR = 1.01 95％CI=1.01-1.02）；感情的QOL（HR = 1.01 95％CI=1.00-1.03）。これらの所見は、診断後の早期のQOL評価と、各患者の要求に対応した身体的、社会的、心理的サポートを早期に提供することの重要性を強調するものである。

URL:https://bmccancer.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12885-024-12267-w