理学療法学科の森下慎一郎教授(共著者)の研究論文が「Clin Exp Nephrol」誌に掲載されました。
論文タイトル:Low muscle strength and physical function contribute to falls in hemodialysis patients, but not muscle mass.
血液透析患者の転倒は筋力と身体機能の低下は原因となるが、筋肉量は関係ない
【論文概要】
血液透析(HD)ではサルコペニアがしばしば観察されるが、転倒とサルコペニアとの関連や、筋量、筋力、身体機能などの診断因子については十分に理解されていない。本研究では65人のHD患者(年齢中央値74.5[67.5-80.0]歳;女性33人[49.2%])を分析した。サルコペニアと診断された患者は36名(55.4%)であった。1年間の観察期間中、31例(47.7%)が転倒を経験した。転倒群は非転倒群より握力中央値が低かった(p<0.001)。Short Physical Performance Battery(SPPB)スコアの中央値も転倒群は非転倒群より低かった(p = 0.009)。
重回帰分析では、握力(B = 0.96、p = 0.04、R2 = 0.19)およびSPPB(B = 1.11、p = 0.006、R2 = 0.23)を含む因子が、筋肉量ではなく転倒頻度と独立して関連していた。
URL:https://link.springer.com/article/10.1007/s10157-023-02403-4
研究成果が掲載されました
2023/10/03
理学療法学科