診療放射線科学科の三輪建太教授、山尾天翔助手、附属病院の吉井斗輝也診療放射線技師らの研究論文が「EJNMMI Physics」に掲載されました。

Impact of γ factor in the penalty function of Bayesian penalized likelihood reconstruction (Q.Clear)
to achieve high-resolution PET images
(高分解能PETイメージングのためのBayesian penalized likelihood画像再構成法の罰則関数内γ factorの評価)

【研究概要】
 近年、陽電子放出断層撮影(PET)画像再構成法として、統計的手法であるordered subsets expectation maximization(OSEM)法に代わり、ベイズの定理(条件付き確率)を用いた最大事後確率推定に基づく罰則付き最尤推定法であるBayesian penalized likelihood(BPL)法が臨床機に導入されつつある。BPL法はPET画像の雑音低減とエッジ保存の両立を可能とするrelative difference penalty(RDP)と呼ばれる罰則関数を採用している。従来、BPL法においてユーザーが唯一調節できるパラメータはβ値のみであったが、罰則関数RDP内のγ factorを変化せることでさらなる高分解能化が期待される。本研究では、高分解能PETイメージングを実現するためのBPL法罰則関数内γ factorの基礎特性を評価した。従来よりも高いγ factorを設定することで6mm以下の微小病変の検出が可能であることを明らかにした。
 本研究は三輪研究室(核医学技術研究室)、東京都健康長寿医療センター研究所、GE Healthcareとの共同研究です。

URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36681994/