診療放射線科学科の三輪建太教授が責任著者を務めた研究論文が「Journal of Applied Clinical Medical Physics」に掲載されました。
Determination of a reliable assessment for occupational eye lens dose in nuclear medicine
(核医学領域における医療従事者の適切な水晶体被ばく評価の決定)
【研究概要】
2021年4月より放射線業務従事者に対する眼(水晶体)被ばくの線量限度が大幅に引き下げられ、医療従事者の水晶体においても従前より厳密な被ばく管理が求められている。核医学業務従事者は一般的に体幹部などに装着する個人被ばく線量計の測定値から水晶体に対する被ばく線量を判断しているため、この推定被ばく線量はさまざまな測定値の変動因子の影響を受ける。他モダリティにおいて、眼部近傍に装着可能な水晶体被ばく専用の個人被ばく線量計(DOSIRIS™, VISION™)が水晶体被ばく評価に有用とされているが、さまざまな線質を利用する核医学業務では適切な個人被ばく線量計は明らかとなっていない。本研究では国内で水晶体被ばくを評価可能な5種類の個人被ばく線量計を着用して、核医学診療で一般的な3種類の放射性核種(99mTc, 123I, 18F)で曝露した時の適切な水晶体被ばく評価方法をファントム試験により明らかにした。放射性核種や各線量計によって推定される水晶体被ばく線量は異なった。眼の水晶体被ばく評価を目的とした場合、DOSIRIやVISIONが測定による不確かさの因子を減少させ、最も信頼性の高い水晶体被ばく評価であった。本研究はがん研究会有明病院と千葉大学医学部附属病院との共同研究である。
National Library of Medicine
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35775691/
研究成果が掲載されました
2022/07/06
診療放射線科学科