診療放射線科学科の三輪建太教授、山尾天翔助手らの研究論文が「PLOS ONE」に掲載されました。

Evaluation of quantitative accuracy among different scatter corrections for quantitative bone SPECT/CT imaging
(骨SPECT/CTイメージングにおける散乱線補正法の定量精度の評価)

【研究概要】
 核医学検査の一つである骨の単一光子放出断層撮影(骨SPECT)は骨代謝を評価できる検査法として骨転移など様々な骨疾患の診療に用いられてきた。これまでは定性的な評価方法が主に用いられてきたが、近年の骨疾患治療方法の進歩に伴い、骨代謝をバイオマーカーとして確立するための定量的評価方法が待望されている。定量的骨SPECTには減弱補正、散乱線補正、空間分解能補正などの各種補正の適用が必須であり、それらの技術的因子が定量精度に直結することが知られている。本研究では散乱線補正に着目して、定量的骨SPECTを目的とした時の最適な散乱線補正法を検討した。散乱線補正法としてエネルギーウィンドウベースのdual energy window(DEW)法とtriple energy window(TEW)法、CTベースのeffective scatter source estimation(ESSE)法を対象として、様々な条件下で評価した。骨SPECT画像の定量精度は、散乱線補正法の違いにより異なった。定量的骨SPECTを目的とした場合の最適な散乱線補正法とその条件(DEW法sub window 20%)をファントム試験を通じて明らかにした。

National Library of Medicine
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35666737/