保健科学部作業療法学科の曽根稔雅教授らの研究論文が「Journal of Affective Disorders」に掲載されました。
「The association between psychological distress and risk of incident functional disability in elderly survivors after the Great East Japan Earthquake: the mediating effect of lifestyle and bodily pain(東日本大震災被災高齢者における心理的苦痛と要介護発生リスクとの関連:生活習慣と疼痛の媒介効果)」
【研究概要】
被災高齢者では心理的苦痛を有する者が多く、それは要介護発生のリスク要因の一つとされています。しかし、心理的苦痛と要介護発生リスクとの関連におけるメカニズムは明らかになっていませんでした。本研究では、東日本大震災の被災高齢者を対象として、心理的苦痛と要介護発生リスクとの関連における生活習慣と疼痛の関与のメカニズムを媒介変数分析(mediation analysis)により定量的に検証しました。その結果、心理的苦痛と要介護発生リスクとの関連において、心理的苦痛高度群では、歩行時間、外出頻度、疼痛の有意な媒介効果が認められました(10.2%、10.5%、10.3%)。また、心理的苦痛中等度群では、疼痛の有意な媒介効果が認められました(19.8%)。一方、喫煙、飲酒の有意な媒介効果は認められませんでした。
DOI: https://doi.org/10.1016/j.jad.2021.08.068
研究成果が掲載されました
2021/09/28
作業療法学科