教員からのメッセージ
理学療法学、リハビリテーション医学、老年学、死生学、予防、アクションリサーチ
-
高齢者のための生活機能測定会
2025/01/29私たちは、2021年の保健科学部開設以来、高齢者の生活機能を支援する活動を地域に根ざして続けています。その一環として、福島県内各地で「高齢者のための生活機能測定会」を毎年開催し、地域住民の皆さまの健康づくりに貢献してきました。
【2025年の測定会予定 】
これまで多くの方々のご協力をいただきながら活動を進めてまいりました。2025年も以下の地域で測定会を予定しています:
◯ 浜通り: 第4回測定会(南相馬市)
◯ 中通り: 第4回測定会(福島市)、第2回測定会(鏡石町)
◯ 会津: 現在、開催に向けて画策中
また、私たちの活動は日本国内にとどまらず、海外にも広がっています。モンゴルでは現地の生活環境や文化に触れながら、高齢者支援を進めています。2025年には以下の予定です。
◯ モンゴル国: 第3回測定会(首都ウランバートル)、第2回測定会(ドンドゴビ県)
写真は、昨年モンゴルでの活動時に撮影したものです(上段:モンゴル医科大学での集合写真、下段:ドンドゴビ県での様子)。地域や文化を超えた支援の広がりを、私たち自身も大きな励みとして感じています。
【測定会を支えるチームの取り組み 】
測定会では、保健科学部の理学療法学科、作業療法学科、臨床検査学科の教員や学生が、それぞれの専門性を活かして測定ブースを担当しています。また、自治体職員の皆さまとも連携し、地域全体で健康を支える体制を築いています。学生たちは、大学で学んだ知識や技術を現場で実践しながら、医療人としての責任感ややりがいを実感しています。こうした活動は、地域の健康づくりに直結するだけでなく、学生一人ひとりの成長にもつながっているようです。
【課題とこれからの展望】
現在、全県的な取り組みを実現するため、これまでに実施できていない会津での測定会の開催を計画しています。会津地域にお住まいの皆さまからのご意見や情報は、私たちの県内での活動をさらに広げるための貴重なヒントとなります。興味をお持ちの方やご協力いただける方がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけください。 -
アジアの高齢者のための生活機能測定会
2023/10/04某日、モンゴル国の首都ウランバートルにおいて2日間の生活機能測定会を実施しました。福島県においては浜通り(南相馬市)、中通り(福島市)において測定会を重ねているのですが(会津でも実施したいです。)、アジアでの開催ははじめてのチャレンジとなります。日本は高齢化において先進国ですが、若者の割合が高いモンゴルにおいても、経済発展に伴い高齢者数の増加が危惧されているとのことでした。
写真は、測定会場でのアンケート調査実施時の1シーンとなります。モンゴルのイメージは、大草原、遊牧民そして移動式住居のゲルでしょうか。次回訪問時は、ゲル地区での測定を試みたいと思います。
いずれ学部学生と訪れたいと思います。 -
五色沼でおもう
2022/09/14某日、福島市浄土平を訪れました。駅前キャンパスからは高湯温泉を横目に通り越し磐梯吾妻スカイラインにて50分で訪れることができます。
写真は、浄土平駐車場から登山道を90分登った一切経山(いっさいきょうざん)の頂上から雲の切れ間に覗き見ることが叶ったカルデラ湖です。古来「雷沼」と呼ばれ雨乞いの地であったそうですが、現在は五色沼(吾妻・魔女の瞳)と様々な名称で呼ばれています。実際はコバルトブルー色でしたが(*撮り手の腕の限界で真実を伝えきれていない)、時々刻々と変わることから「魔女の瞳」と呼ばれているそうです。外の状況に応じ多様に見え方を変化させる寛容力を見習いたいところです。
いずれ学部学生とゼミ等で訪れたいと思います。 -
将来を見据えて何を創造するか。
2021/09/01某日、相馬市を訪れました。福島県浜通り宮城県にほど近い太平洋沿岸の都市で、松川浦や相馬野馬追で知られています。写真は、松川浦を取り囲む現在の松川大洲・大浜地区海岸堤防です(*撮り手の腕の限界で感動を伝えきれていない)。今でこそ美しい景色ですが、東北地方太平洋沖地震後の高さ9mを超える津波によりこの堤防は破堤、市道は流失し多くの命が失われ大変な被害を受けた場所です。復旧に向けた計画段階において「車窓から海が眺められる」ように市道を高くするいくつかの工夫が施されました。その強い想いにより風光明媚な景観を取り戻すことができたとのことです。
いずれ学部学生と共に訪れたいと思います。 -
福島県立医科大学 保健科学部理学療法学科に関心を持たれた理由は何ですか?
2021/05/19突然の質問で恐縮ですが、その理由の一つに当該大学が複合災害から10年経過した東北福島の地にあることが頭の片隅にあったからではないでしょうか(保健科学部は、JR福島駅から徒歩5分の好立地)。数ある理学療法学の養成校の中において最後発である当学科のカリキュラムは半世紀を超える理学療法教育を踏襲しつつ、独自の色づけが施されているのが特徴といえます。4年間の大学生活を通じ、ともに学びそして地域住民の期待に応えうる人士となるよう努力していきたいと思います。
「われわれの持っている力は意志よりも大きい。だから事を不可能だときめこむのは、往々にして自分自身に対する言い逃れなのだ。」(ラ・ロシュフコー箴言集, p19 岩波文庫)(^_^;)