教員からのメッセージ
臨床化学、臨床検査学
-
「一般検査学実習」始まりました
2023/11/27「一般検査」では、血液以外の検査材料である尿、糞便、髄液、体腔液、喀痰、胃液、関節液、精液などのあらゆる体液などを対象として、化学的検査法による定性・半定量・定量検査および、形態学的検査法が主体となる広範囲な検査です。
その中でも尿検査と糞便検査は患者の負担が少ない「非侵襲検査」であり、多くの生体情報を得られる理想的な検査です。「スクリーニング検査」として、病気の見当をつけたり、確定診断へ導く手がかりとなる重要な検査です。
「一般検査学実習」では、尿試験紙検査、尿蛋白・尿糖・潜血反応、尿沈渣、便潜血検査、髄液検査を行います。前期で行った講義での知識と実習を通して基本的な技術をしっかりと身につけてもらえればと思っています。 -
「出前講義」に行ってきました
2022/09/28令和4年7月8日(金)に、福島県立原町高等学校に「出前講義」に行ってきました。2・3年生希望者15人と聞いていきましたが、実際の参加者は30名程で大勢の方に聞いていただきました。保健科学部と各学科の特徴と、地域への関わりについて90分話しました。初めての出前講義で緊張しましたが、参加者はすでに理学療法士、作業療法士、診療放射線技師、臨床検査技師を目指している方だけでなく、漠然と医療系に興味のある方など様々でしたが、最後まで真剣に聞いてくれていました。大学での学生生活や実際に就職した後のイメージがわき、魅力ある職種だと感じてもらい、多くの方に本大学への入学や医療職へ就いて頂けると嬉しく思います。
-
臨床検査技師の役割
2021/06/22臨床検査は生体内で起こる様々な変化を数値や形態の変化等として捉え、病気の診断や治療方針の決定、治療効果の判定を行うために有用な検査情報を提供するために行います。医師から依頼された検査を実施し、一番始めに検査結果を見るのが臨床検査技師です。数値データや形態の変化から異常(生体の変化)をみつけ医師に報告することが大切な役割です。異常をみつけるには正常を知らないといけません。正常をしっかり学ぶ、経験することが大切です。検査項目により生体内で変動しうる検査値は大きく異なります(数倍程度から数万倍以上)。分析前エラー(検体取り間違いや検体放置等)や分析エラー(サンプリングエラーや非特異反応等)により生体内では起こりえない異常な検査結果となる場合があります。検査項目についての理解が不足しているとその区別がつけられません。
また、数値・形態の変化から新たな病態を見出すことや、新知見を発見することも可能です。多くの検査データを見ることができる臨床検査技師がその役割を担う必要があります。 -
自己紹介
2021/05/25臨床検査学科の菅野光俊です。北海道出身で大学は愛知県にある藤田保健衛生大学短期大学で臨床検査技師と臨床工学技士の資格を取得しました。高校生の時に漠然と病院で働きたいと思っていた時に、職場体験で臨床検査技師という職業を知り、検査技師養成校に進学しました。卒後、臨床検査技師として信州大学医学部附属病院臨床検査部に25年勤め、主に臨床化学検査、免疫血清検査、検査部管理を担当し、楽しく充実した仕事ができました。
4月から臨床検査学科教員1年生となり、主に臨床化学・臨床検査総論の講義と実習を担当します。臨床化学検査は臨床検査の中では比較的安価で、最も頻回に検査される検査の一つです。複数の検査データを総合的に解釈することで、患者さんの病態を驚くほど把握することができるのが魅力です。ただし、そのためには検査について深く知る必要があります。患者さんに貢献できるように、より実践的な講義・実習を心がけていきます。